巨人阿部が現役生活に幕 Gナイン、そして鷹ナインも異例の胴上げ
「日本シリーズ・第4戦、巨人3-4ソフトバンク」(23日、東京ドーム)
巨人・阿部慎之助捕手の19年に及ぶ現役生活が幕を閉じた。
屈辱の4連敗。完膚なきまでにたたきのめされ、7年ぶりの日本一を逃した。試合後、阿部は静まりかえる右翼席へあいさつ。この時ばかりはファンから「慎之助コール」がわき起こった。そして、坂本勇、菅野が主導して右翼席のファンの前ので胴上げを行い、10度宙を舞った。
さらに、サプライズも待っていた。ソフトバンクの表彰式後、阿部が本塁ベース付近で、巨人時代にバッテリーを組んだ工藤監督と握手。するとソフトバンクの内川が音頭を取り、鷹ナインも胴上げ。阿部は「重いから」と断ろうととしたが、ライバルの手で再び宙を舞った。その後、王球団会長とも握手した。
今シリーズで阿部自身は初戦の第1打席、千賀の初球をたたいて本塁打。低調な打線で存在感を示したが、勝利に導くことはできなかった。
引退会見、引退記念試合でも涙は見せず、「日本一になって泣こうと思います」と語っていた阿部。最後の目標は達成できなかったが、ファンに惜しまれながらグラウンドを後にした。