巨人からドラフト５位で指名された山瀬慎之助捕手（１８）＝星稜＝が２５日、金沢市の同校で長谷川スカウト部長らから指名あいさつを受けた。「一番好きなプロ野球選手」という巨人・阿部慎之助捕手（４０）を大目標に掲げた。

　不思議な“縁”で結ばれていた。誕生日の２００１年５月４日。当時新人の阿部が横浜戦で八回に先制Ｖ弾となる３ランを放った。この一発で巨人ファンの父・貴幸さん（４０）が「確定しました」と息子を慎之助と命名したという。

　物心ついた時から阿部ファンだった山瀬。ヤクルトのドラフト１位・奥川（星稜）とバッテリーを組み、甲子園を沸かせたが「大事な試合の日は絶対」に阿部のタオルを使った。プロでの理想像は当然、憧れの人だ。

　今季限りで現役を引退した阿部は、来季から２軍監督就任が濃厚。山瀬は「多くのことを吸収して上達できれば」と弟子入りを志願した。将来的に阿部の背番号１０継承を思い描き「活躍してからじゃないともらえない」と表情を引き締めた。

　遠投１２０メートルでプロでもトップクラスといわれる強肩が最大の武器。未来の正捕手候補は、「球界を代表するキャッチャーになりたい」と“慎之助２世”を目指す。