中日・ドラ4郡司 2打席連発大暴れ!慶大3季ぶりV「ホッとした」
「東京六大学野球、慶大7-1早大」(2日、神宮球場)
慶大が早大を破り、2018年春以来3季ぶり37度目の優勝を決めた。中日からドラフト4位指名を受けた郡司裕也捕手(4年・仙台育英)が決勝弾を含む2打席連発と大暴れ。5打数4安打2打点で首位打者にも浮上した。チームは開幕9連勝。1928年秋以来となる10試合での全勝優勝へ王手をかけた。
勝利の瞬間まで決して気を緩めることはなかった。「ゲームセットのアウトを取るまで絶対に集中力を切らさない」と郡司。仲間とマウンド場で歓喜の輪を作ってからようやく「めっちゃホッとしました」と安どした。
六回に勝ち越し、八回に一挙4得点の口火を切るソロアーチを左翼へ突き刺した。それでも表情は崩さず「キャッチャーはそこまではしゃいじゃいけない」と淡々。むしろ頭の中では、「全然点が足りないな。まだほしい」と勝利への執念をめぐらせていた。
原動力は昨秋の悔しさだ。リーグ3連覇に王手をかけながら早大に連敗し、3位へ転落。「練習のモチベーションのために」。宿敵に敗れた第3戦の結果をグラウンドのスコアボードに刻み、ふとしたときに試合の画像や映像を見返した。
何が起こるかわからないと肝に銘じてきたからこそ、視線をすぐさま次戦に向けた。「帰ってすぐにミーティングしたい」。目指すのは10戦全勝。91年ぶりの偉業を達成するまで決して満足しない。