侍・稲葉監督「苦渋の決断」絶不調の坂本に代打山田「勇人は分かってくれている」
「プレミア12・1次ラウンド、日本8-4ベネズエラ」(5日、桃園国際野球場)
侍ジャパンが辛くも逆転勝ち。勝利を呼び込んだのは、稲葉監督の執念采配だった。
2点を追う八回、1死満塁。不振に苦しむ1番・坂本(巨人)に代打・山田(ヤクルト)を送り込んだ。山田はフルカウントまで持ち込むと、6球目を見極めて価値ある押し出し四球を選んだ。
押せ押せムードが生まれ、2番菊池(広島)は同点の左前適時打。3番近藤(日本ハム)も押し出し四球を選び、再逆転に成功した。さらに4番鈴木(広島)の左犠飛などで、この回一挙6点を奪った。
坂本は、カナダとの強化試合から3戦12打席ノーヒット。今季40本塁打を放ち、侍ジャパンでも主軸として期待される男に初戦から代打を送り、指揮官は「苦渋の決断ではありましたけど」と振り返った。結果的には采配が的中した形となり、「そこはチームが勝つためにというところで勇人は分かってくれていると思います」とうなずいた。
トータルでは相手の10本を下回る8安打。坂本の状態は気がかりで、秋山(西武)の離脱で不在となった1番打者の起用が打線のカギを握る。指揮官は今後の坂本の起用法について「ポジションの兼ね合いもありますし。どうしようか。これから考えます」と話すにとどめた。
日本は6日にプエルトリコ、7日に台湾と対戦。3試合の成績で上位2チームが2次ラウンドに進出する。