巨人・原監督Wショック 山口メジャー挑戦、FA鈴木から断りの連絡
巨人の山口俊投手(32)が18日、都内のホテルで記者会見し、球団史上初のポスティングシステムを利用して米大リーグへ挑戦することを表明した。また同日、獲得に乗り出していたロッテからFA宣言した鈴木大地内野手(30)から断りの連絡を受けた。ダブルショックに見舞われた球界の盟主が、新たな補強策の再考を余儀なくされた。
最多勝、勝率1位、最多奪三振の3冠を奪取した大黒柱の夢への挑戦はチームにとって大きな痛手だ。シーズン中、メジャー挑戦を打ち明けられ、慰留に努めてきた原監督。会見ではメジャー挑戦へ全面協力する姿勢をみせたが、苦渋の決断だったことを明かした。
「挑戦することを僕自身、応援すると。監督として大きな戦力を失った点では残念ではありますが、俊を補うべく、大きな選手を育てていきたい」
これまで球団はポスティングでの移籍を認めてこなかった。山口とは16年オフのFA交渉時に、時期を確定しない上でポスティングを利用しての移籍を容認する契約要項を盛り込んだという。契約に従うしかなかった今村球団社長は「当然、慰留に努めましたが、夢を実現、応援しようという結論に至った」と説明した。
一方、FA補強で厳しい一報が入った。この日、獲得に乗り出していた鈴木から連絡を受け、入団しない旨を告げられた。楽天からFA宣言した美馬に続き、獲得に失敗。昨季は丸など順風な補強を進めてきた巨人だが、今オフは逆風に立たされている。
FA補強はこれで打ち切りとなり、今後は外国人補強や若手育成に全力を注ぐ方針。大塚球団副代表は「使えば出てきますよ」と前向きに話す。新たな手を打ち、苦境を乗り切る覚悟だ。