西武・森「取れるんちゃうかなと」パ捕手16年ぶりMVP 打率・329で首位打者
「NPB AWARDS 2019」(26日、グランドプリンスホテル新高輪)
最優秀選手(MVP)にセ・リーグは巨人・坂本勇人内野手(30)、パ・リーグは西武・森友哉捕手(24)が選出された。ともに初受賞。セで遊撃手がMVPとなるのは史上初。パの捕手では2003年の城島(ダイエー)以来3人目、西武の捕手では初めて。
壇上に上がった森は照れ笑いを浮かべながら、トロフィーを掲げた。「取れるんちゃうかなと思っていた。みんなに『おまえやな』と言われて。うれしいですね」と喜んだ。
新時代の幕開けに歴史的な偉業を打ち立てた。「打率ですね。シーズン残り1カ月ぐらいから言われすぎて意識させられたけど何とか耐えた。目標は3割だったので」。吉田正(オリックス)とのデッドヒートを逃げ切り、打率・329で首位打者に輝いた。パ捕手では54年ぶり、両リーグ通じて捕手史上4人目の偉業を達成した。
捕手として史上5人目の100打点超え。得点圏打率・411もリーグトップと勝負強い打撃も披露した。「その場に応じた打撃ができた。タイミングの取り方や打球方向を考えながら打席に立って、うまいことはまった」と振り返った。
捕手としても自己最多の126試合で先発マスクをかぶったが「全然じゃないですか」と冷静に見つめる。まだ24歳。「主力が3人抜けて今年は駄目じゃないかと言われた。何とか覆せてホッとしている」。パ捕手16年ぶりとなる自身初のMVPを獲得し、逆転V2の“主役”が笑った。