オリックスの吉田正尚外野手（２６）が２９日、大阪市内の球団施設で契約更改交渉に臨み、１億１５００万増の２億円でサインした。プロ５年目での大台到達は球団最速で、６年目で２億円を突破したイチローを超えるハイスピード。２３５％の大幅昇給に思わず「ツー　ハンドレッド　ミリオンです」と英語で金額を明らかにした。（金額は推定）

　思わず英語で金額を明かした。さっそうとした足取りで吉田正が会見場に姿を現す。「ツー　ハンドレッド　ミリオンです」。プロ５年目での大台到達で圧巻の“イチロー超え”。「金額はイメージしていなかった」。自身も驚きの８５００万円から２３５％の激増だ。

　チームは最下位でも、自慢の打棒で高評価を勝ち取った。２年連続の全試合出場に加え、自己最多の２９本塁打。打率・３２２、１６８安打、出塁率・４１３はいずれもリーグ２位だ。「最高の評価をしていただきました」。２年連続でベストナインに輝くなど存在感は際立った。

　ただ、現状に満足しない。「自分の中では悔しい思いもしました」。今月開催された「プレミア１２」では世界一に貢献するも、韓国との決勝は欠場した。

　「（今季は）前半があまり良くなかった。来年はスタートダッシュでいけるように」。目を向けるのは東京五輪も開催される来季だ。「（メンバーに）選んでもらえるような数字を」と２０年シーズンへの思いを強くする。

　歩みは止めない。「やれば評価してもらえるというのは、若手のモチベーションにもなる」。５年目以内での２億円到達はＮＰＢ史上１３人目。プレーで後輩たちに範を示し、そのバットでチームを勝利に導いていく。