イチロー氏 無四球完封16K!打っては3安打1打点“二刀流”で草野球デビュー

 米大リーグ・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(46)が1日、ほっともっとフィールド神戸で智弁和歌山中・高の教職員チーム相手に軟式球による草野球で対戦した。知人らと結成した草野球チーム「KOBE CHIBEN」の一員として背番号「1」を背負い「9番・投手」で出場。投げては無四球完封、打っては3安打1打点と“二刀流”で草野球デビューを飾った。今後は草野球の「イチロー杯」を作ることを目標に掲げた。

 草野球を、草野球と感じさせない躍動は千両役者たるゆえんか。イチロー氏がかつての本拠地で魅せた。3安打1打点の打撃、131球を投じた6安打16三振の鮮やかな無四球完封劇。「左ふくらはぎがピクピクしてるけど、肩、肘は全く問題ないです」。弾んだ声に充実感がにじんだ。

 「めちゃくちゃ楽しかったです。毎年やりたいですね」

 手加減無用のプレーに智弁和歌山OBら3000人のスタンドが沸いた。ノーワインドアップから力強い直球を連発し、時折スライダーも交えて空を切らせる。一度、投球時にボールを落としてしまったボークもご愛敬。智弁和歌山の藤田理事長も「130キロは出てたと思います。草野球の人間には打てない」と目を丸くした。

 イチロー氏は高校まで投手経験があり、中学では軟式の全国大会で3位入賞を果たしたとは言え、軟式球の扱いの難しさを全く感じさせない。さらに打席に向かう際のルーティンも健在で、相手捕手に「(ルーティンを)見たことある?」と声をかけるサービスも。「遅い球を打つのは難しい」と話しながら、内野安打2本とライナーでの右前打にらしさを漂わせた。

 この日は150人の智弁和歌山OB・OGらの応援団が、両軍のために二手に分かれた。イチロー氏の打席では名物「ジョックロック」も演奏。試合前には藤田理事長に「僕の夢がかないました。お客さんもたくさん来てくれたし、応援もやってくれて」と伝えた。もちろん、夢にはまだ続きがある。

 4月に智弁和歌山を訪問した際には「草野球チームを作って『イチロー杯』を作って争奪のリーグ戦をやりたい。これも夢で、自分のチームが決勝戦に出た時に応援曲を智弁和歌山にやってほしい。それが最後の夢です」と語ったという。試合後は応援団をグラウンドに招き1人1人と握手。圧巻のデビューは、さらなる夢への第一歩に過ぎない。

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