張本氏、メジャー挑戦のG山口に激辛エール 「せいぜい10勝」から下方修正「5勝」
「最優秀バッテリー賞」の表彰式が9日、都内で行われ、巨人の山口俊投手(32)と小林誠司捕手(30)、西武の増田達至投手(31)と森友哉捕手(24)が出席した。今オフにポスティングシステムを利用しての米大リーグ移籍を目指す山口は、選考委員の張本勲氏(79)から激辛エールを送られた。
お得意の“喝”ではなかったが、張本氏は舌鋒(ぜっぽう)鋭く山口をえぐった。選考委員を務めたバッテリー賞表彰式の壇上。今オフにポスティングシステムでの米大リーグ移籍を目指す山口に「頑張ってもらいたい」と激励しつつ「せいぜい10勝までですよ」と厳しい口調で言い放った。
辛口のエールに会場は笑いに包まれた。山口は今季、最多勝、最高勝率、最多奪三振の投手3冠を獲得。だが「2Aも3Aにも大変な選手がいますよ」とマイナーリーグもレベルが高いとし、日本選手は苦労すると見ている。
山口は「張本さんに『10勝』って言っていただけるとは思ってなかった」と恐縮しきり。だが、張本氏から「5勝、5勝」と“下方修正”されると苦笑い。「厳しい言葉をかけてもらった方が、ボクのこと知っているんだと思える」と語り、ポジティブに受け止めた。
長年、描いてきた夢を実現するために厳しい道を選んだ山口。現状、渡米する予定はなく、トレーニングに専念する。「全体的なレベルアップは必要。もう一度、自分の体にむちを打って、20代前半の気持ちと体を作りたい」と意気込む。
「来年、“喝”を言われないように頑張ります」と笑った山口。張本氏に「あっぱれ」と言わしめる成績を目指す。