壮大な“野望”に向け、さらなる躍進を－。巨人の桜井俊貴投手（２６）が２５日、来年の進研ゼミのＣＭ出演を勝ち取るため、着々と“合格カリキュラム”を消化していることを明かした。

　クリスマスのこの日。川崎市のジャイアンツ球場で自主練習に励む桜井の胸には、男と男の約束があった。「社長と約束したので。２ケタ勝利で進研ゼミです」。４年目の今季、プロ初勝利をつかむと、その後は先発に転向し、最終的には８勝を挙げるなど一躍ブレークした。努力と苦労が実を結び急速に力をつけた姿は、志望校合格に向け学力アップを目指す受験生のイメージにぴったり。進研ゼミＣＭ出演の目標は、元テレビマンの今村司球団社長（５９）から提案されたことがきっかけだ。

　まずは目標でもある２ケタ勝利達成で“野望”へ近づける。その土台となる肉体の強化にも着手済みだ。「シックスパックの２つぐらいが出てきた」と腹回りを触りながら笑顔を見せる右腕。「終盤でもキレのある体を維持できるよう、今のうちに体をしっかり作る」。オフ期間中にも取り組む徹底した走り込みの効果が現れてきたようだ。

　今年１年を振り返り、色紙には『気』としたためた。「気持ち、気迫。この１年、メンタル的に成長できた」。確かな手応えをつかんだ苦労人。来季は、より高く羽ばたいていく。