「選抜高校野球・選考委員会」（２４日、オーバルホール）

　阪神などで活躍した智弁和歌山・中谷仁監督（４０）は、同校の藤田理事長から選出の一報を受け、胴上げを促されたが「甲子園で優勝するまで（胴上げは）取っておきます」と固辞して、本気の姿勢を見せた。

　「（昨秋）近畿大会ベスト８だったので、分からない状況で待ちました」という中谷監督は「しんどいことは重々承知ですが、出るからには日本一を狙いたい」と、真剣そのものの表情で目標を口にした。

　目指す野球は、プロ注目右腕・小林樹斗投手（２年）を軸とする「バラエティー豊富な投手陣」に、「打つ方が“線”として機能できれば」という戦い方だ。

　楽天ドラフト２位の黒川から遊撃、そして主将を引き継ぎ「一番アツい男」と評価を受けた細川凌平内野手（２年）は「黒川さんから、『チーム黒川から、チーム細川に変えていけ』と言われました」と言い「野球を深く勉強してきた」と中谷監督と歩調を合わせ、胴上げ実現に照準を定めた。