広島新庄、3枚看板で守り勝つ 6年ぶり2度目の聖地…迫田監督躍進へ自信
「選抜高校野球・選考委員会」(24日、オーバルホール)
第92回選抜高校野球大会(3月19日開幕・甲子園)の出場校が24日に発表され、広島からは広島新庄が選ばれた。昨秋の県大会で優勝し、中国大会で4強入りしたことが評価され、選抜は14年以来6年ぶり2度目の出場となる。“3枚看板”の強力投手陣を武器に、守り勝つ野球で一戦必勝を誓った。
信じ続けた思いが吉報をもたらした。練習場で行われた伝達式。荒木校長からセンバツ出場決定を告げられると、新庄ナインは喜びを爆発させた。「報われて良かった」と下志音主将(2年)は笑みを浮かべる。昨秋の中国大会ではベスト4止まりだったが、準決勝で中国大会の覇者となった倉敷商(岡山)に延長の末、4-7で惜敗。投手陣を中心に整備されたチーム力が評価され、中国・四国地区の5校目に選ばれた。
センバツは14年以来6年ぶり2度目の出場。春夏合わせて4度目の甲子園切符となった。名将・迫田守昭監督(74)が掲げる投手陣を中心とした守り勝つ野球で一戦必勝を誓う。
鉄壁な守りを支えるのは、エースの秋田駿樹投手(2年)と1年生の秋山恭平投手のW左腕。さらに監督が今後の期待を寄せる1年生右腕・花田侑樹投手も控える。「チームは試合をするごとに成長している。例年は1人の投手が多かったけれど、今は2人いるし、花田も力をつけてきた」と迫田監督。“3枚看板”がチームの命運を握る。
エースの秋田は昨秋の県大会決勝で、140キロの直球を武器に9回3失点完投。左肩の違和感で中国大会は登板回避したが、順調に回復しており「野手を信じて打たせていきたい」と意気込む。秋山は中学時代、U15日本代表に選出されるなど以前から注目を浴びており、多彩な変化球と制球力が魅力。「しっかりと体を作っていきたい」と速球を磨いてエースの座を狙う。花田は180センチの長身から投げ込む直球が持ち味。昨秋の1年生大会で3試合全てで完投勝利を収めて優勝に貢献。一塁で出場する機会も多いが「投手として活躍したい」と意欲を口にする。
2カ月後に迫る大舞台に向け、自慢の守備を徹底的に鍛え上げながら、粘り強い打撃にも磨きをかけていく。「本番に強いチーム。しつこく、食らいつく攻撃をしたい。3点以内に抑えて勝ちたい」と迫田監督。スローガンである「全力疾走」を大切にしながら、チーム一丸となって戦う。