日本ハム・近藤「本塁打0でも首位打者獲りたい」 五輪イヤーでW頂点へ貢献誓う
「日本ハム春季キャンプ」(10日、名護)
安打製造機、日本ハム・近藤健介外野手(26)が悲願でもある首位打者のタイトル奪取へ向けた決意を語った。長打を打ちたい思いは封印し、相手にとって究極の「いやらしいバッター」となって、チームと侍ジャパンを頂点へと導く。
◇ ◇
17年の春先には4割台後半という驚異的な打率をマークした近藤。最終的に打率・413で終えたが、腰の故障で途中離脱したため規定打席には届かなかった。18、19年も2年連続で3割を上回ったものの、首位打者のタイトルへはいまだ届いていない。悲願達成に懸ける思いは、年々強くなってきている。
「ホームランが0でも首位打者を獲りたい。(長打への)気持ちを押し殺してブレずにやりたい。まずはそこしか見えていない」
今キャンプでは新フォームの構築に力を注ぐ。これまで結果を残してきたフォームの改造に不安はなかった。
「リスクは全然、考えていない。首位打者を目標としてやってきたけど、結局これまで獲れていないのでダメだったということ。常に『去年より今年』という気持ち」
特に意識して変えたのは重心の置き方だという。
「昨季まで前に行き過ぎている部分があった。今の感覚では、後ろで打つように心掛けている。自分の感覚を後ろに残してあっても、自分の体の軸中心で回れるスイングになってきている」
昨年11月には「プレミア12」に出場。同じ侍メンバーの巨人・坂本や広島・鈴木誠、楽天・浅村らから得たヒントも加える。
「ボールの内側を見るというのはみんな共通している。ボールの内にバットを入れていくというのは大事な感覚だと僕も思っていたけど、それを再確認できた」
今年は夏場に東京五輪を控え、チームは4年間、優勝から遠ざかっている。
「プレミアでも経験したけど、世界一というのは格別。喜びがより大きいと思うし、注目度も上がる。そこで世界一の一員になりたい。チームも12年、16年とリーグ優勝しているし、五輪の年はいい縁がある。個人タイトルがチームの成績に直結すると思うので、チームに貢献したい」
首位打者になった先も見据える。
「プロという最高峰の舞台で一番いいバッターになったら、次に目指すべきものが絶対出てくる。そこは獲ったらどうなるか楽しみな部分」
今季終了後、近藤の目にはどんな景色が写るのだろうか。