プロ野球の南海、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村克也氏が１１日、午前３時３０分に死去した。８４歳だった。楽天が野村氏の死因について「虚血性心不全」だったと発表した。

　野村氏が３シーズン率いた阪神にも衝撃が走った。沖縄・宜野座ではＯＢ会長の川藤幸三氏は報道陣に対応。突然の訃報に「言いようがない。誰しも必ず訪れるものではあるけど…。段々と昭和の素晴らしい人たちが亡くなっていくのはさみしい」とうつむいた。

　野球界の宝を失い、「とんでもない貢献をされてきた方。若い連中にいろんなものをうえつけていってくれないとという方だったのに、まだ。もったいな、まだ。今は人間１００歳の時代じゃないか…」と追悼。野村氏が監督時代はＯＢとして“反対派”の立場にいた川藤氏は「監督のやり方に文句をつけたりした。それで新聞にニアミスと書かれたりしたけど」と振り返ったが、会えばあいさつはかわしたという。「（震災などの）募金の時にはＯＢ室にいったらおられて、『おれも監督やってたから出す』と２万円もらった。ごゆっくりお休みくださいとしか言いようがない」と語った。

　また、阪神監督時代、野村氏のもとでプレーしたロッテ・今岡誠２軍監督も球団を通じてコメント。「突然の訃報にとても驚いています。現役時代に野球の事を色々と勉強させていだたきました。教えてもらったことは今後、指導者として生かしていきたいと思っています。心からご冥福をお祈り申し上げます」とつづった。