マー君、感謝記す ノムさんからの指導は「僕の野球人生における最大の幸運」

 南海、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村克也氏が11日午前3時半、都内の病院で虚血性心不全のため死去した。84歳。テスト生で南海に入団し、65年に戦後初の三冠王を獲得するなど、数々のタイトルを獲得。現役引退後は「ID野球」を掲げ、ヤクルト監督時代に4度のリーグ優勝、3度の日本一を飾り、「ノムさん」の愛称で親しまれた知将が、静かに息を引き取った。葬儀は密葬で営まれ、後日、お別れの会が開かれる予定。

 楽天時代の教え子であるヤンキースの田中将大投手(31)は、ツイッターで野村氏を追悼した。「突然の訃報に言葉が出ません」とショックの大きさをにじませた。

 野村氏には「ピッチングとは何かを一から教えていただきました」という。「プロ入り1年目で野村監督と出会い、ご指導いただけたことは僕の野球人生における最大の幸運のひとつです」と振り返った。

 田中は駒大苫小牧から06年度ドラフト1位で楽天入団。当時、チームを率いていた野村氏が勝ち運を持つ田中のことを「マー君、神の子、不思議な子」と表現するなど、その師弟関係も注目を集めた。厳しくも愛のある指導で大エースに成長。田中は「どんなに感謝してもしきれません」と率直な思いをつづった。

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