ヤクルト嶋、涙…ノムさんは「一番大きな存在」 楽天で正捕手イズムを注入
「ヤクルト春季キャンプ」(11日、浦添)
胸にはいつだって、恩師の言葉が刻まれている。縁あって迎える14年目だった。楽天から移籍したヤクルト・嶋基宏捕手(35)が、突然の訃報に言葉を失った。「本当なのかな…。一番大きな存在でした」。涙がにじみ、言葉が続かなかった。
楽天時代のまな弟子だった。07年の入団から09年まで名将の指導を受け、野村イズムを勉強。ベンチでは近くに座り、ボヤキの的になったが、それが長く捕手として活躍できる礎となった。
「優勝チームには名捕手あり、そういう欠かせない捕手になれと言われた。それは今でも大切にしています」
数々の言葉は、これからも嶋の中で生き続ける。「いずれは僕も野村監督みたいな名監督になれるよう勉強したい」。涙を拭い、空に誓った。