先発転向の楽天・松井、上々スタート 初実戦で2回完全投球

 「練習試合、楽天3-1ヤクルト」(15日、金武町ベースボールスタジアム)

 今季から先発に転向する楽天・松井裕樹投手(24)が、練習試合・ヤクルト戦(金武)で実戦初登板した。「まだまだだと思う」と言いながらも、先発で2回を完全投球。上々のスタートを切った。

 左腕が期待に応える結果を示した。目標とするテンポの速い投球で初回を三者凡退。昨年はあまり使わなかったカーブに加え、二回1死では昨季終盤から習得に励んだフォークで西浦を三振に切るなど、先発仕様の新たなスタイルを見せた。

 ただ「登板前の時間の使い方が難しかった。何をしていいか分からず、ボーッとしていた」と慣れない試合の入り方に苦慮。さらに「疲れがある中で足がうまく使えず、ブルペンで少し修正した」と、課題を抱えた中のマウンドだった。

 「もっといいカウントをつくって勝負するのが理想」としながら2回で球数は22球。18年のシーズン終盤に2試合を投げて以来の先発登板にも、大きな可能性を感じさせた。

 伊藤投手チーフコーチは「勝てる投手になるには相手に流れを渡さないことが大事」と称賛を惜しまない。「今日はマウンドに上がって無事に帰ってきただけで十分」と松井。さらなる進化への挑戦が幕を開けた。

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