オリックス由伸「あまり言っていないんですけど」メジャー志向 谷佳知氏と対談
デイリースポーツ評論家の谷佳知氏(47)が、東京五輪の侍ジャパン候補で今季の活躍が期待される2人の選手を直撃します。第1回は、昨季最優秀防御率に輝いたオリックスの山本由伸投手(21)です。今年で入団4年目ながら球界屈指の右腕に成長した有望株が、今季や将来の目標、そして東京五輪についてなど、オリックスの大先輩に本音を語った。
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谷佳知氏(以下、谷)「山本君は21歳か。俺のこと分かる?」
山本由伸投手(以下、山本)「も、も、もちろんですよ(笑)」
谷「それが俺、心配で。昔からいるスタッフとかは知っているけど、若い子は知らないと思ってね」
山本「大丈夫です(笑)。巨人にいらっしゃった時、僕の実家は岡山なんですけど、地上波では巨人の中継をやっていたので見ていました。オリックスにいらっしゃったのも知っていますけど、プレーはユーチューブでしか見たことないですが」
谷「そうやな(苦笑)。一応オリックスに12年いて、巨人に7年いたんだけど。山本君も長くやってほしいね。いい投手だし」
山本「一つの目標としてはローテーションを15年間回りたいです。なかなか15年間ローテーションを回った投手っていないと思うので。そういう投手になりたいですね」
谷「マッサージとかケアは?」
山本「コンディションを整えるのはだいぶ丁寧にやっています」
谷「食事面は?」
山本「めちゃめちゃ気にしているわけではないですけど、去年脇腹をケガした時、ずっと信用している先生に、暴飲暴食で内臓系の疲れが筋肉に来ていると言われて。そこから気にするようになりました」
谷「偉いね、21歳で。俺の時は肉しか食べなかったよ(笑)」
山本「その脇腹をやった時も、その週は4日連続で焼き肉を食べて仙台入りしたんです。後々振り返ってみると若干胃が疲れている感じがして、めちゃめちゃ状態が悪くて…。それで練習したらピリッとなって。それで先生が内臓系の話をしていたので、すごく心当たりがあるなと思って(苦笑)。落ち込んだので、そういうのは直そうと思いました」
谷「その年齢で考えるのはすごいよ。話は変わるけど、今年は東京五輪。出たいよね」
山本「そうですね。特別な大会なので、興味ありますね」
谷「昨年のプレミア12ではセットアッパーだったけど、どこで投げたいとかある?」
山本「(セットアッパーは)楽しかったんですけど、1イニングだとあっという間に終わってしまうので、気持ち的には物足りないというか」
谷「シーズンでは先発だもんね」
山本「(東京五輪は)シーズン中なので、先発で投げたいです。その方が調整しやすいですし」
谷「国際大会は他にWBCもあるけど」
山本「WBCはメジャーリーガーも出るので、そっちも興味があります。もちろん五輪も東京でやるので、興味はありますけど」
谷「メジャーは目指したりしているの?」
山本「あまり言っていないんですけど、自分の中では」
谷「上のレベルでやってみたいんだ」
山本「高いレベルでやりたいというのはありますね。プレミアでもトップ選手ばっかりだったので、いつも以上に楽しかったです」
谷「昨年、シーズンでは最優秀防御率のタイトルを獲ったけど、一番欲しいタイトルは」
山本「去年、防御率を獲ったので今年も獲りたいですけど、勝ち星がやっぱり」
谷「2桁は行きたいよね」
山本「最低でも2桁。勝ち星で一番になりたいですね。あと昨年、防御率は1点台だったので、今年も1点台でと思っています」
谷「大谷の最速165キロは狙いたい?」
山本「いずれはというのはありますけど」
谷「今も速いけど、何で速くなったの?」
山本「よく聞かれるんですけど、説明できないです(苦笑)」
谷「下半身から投げている感じ?」
山本「そうですね。全身を使って投げるというトレーニングはやっているので、その成果は出ているというのはあります」
谷「高校の時と比べて変わってきた?」
山本「高校生の時は投げるとすごくしんどくて、終盤は球威が落ちていたんですけど、今はトレーニングの成果があって、九回に150キロを投げられたりしているので。トレーニングの成果が出ているのはうれしいですね」
谷「最後に今年の目標は」
山本「優勝したいので、勝ち星をたくさん挙げてチームの戦力になりたいです」
谷「オリックスには上に行ってほしいし、応援しています」