プロ野球OP戦は無観客か 26日セパ臨時会議で可否決断 新型コロナ感染対策へ
巨人は25日、29日と3月1日に東京ドームで行われるヤクルトとのオープン戦について、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、無観客で実施することを発表した。政府の感染症対策本部の専門家会議が見解を示したことを受け対応策を検討し、決定した。また、日本野球機構(NPB)の井原事務局長は26日に都内で臨時の12球団代表者会議を開き、今後のオープン戦の開催可否を協議することを明らかにした。
世界中を混乱に陥らせている新型コロナウイルスの影響が、球界にも波及した。
巨人は24日に政府の感染症対策本部の専門家会議が「これから1~2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際」との見解を示したことを受けて対応策を検討。感染拡大のリスクを小さくすることが求められている現況を鑑み、無観客試合の実施を決めた。巨人主催におけるオープン戦での無観客試合は初めてだという。
今回決定したのは今週末の主催2試合だが、他球団主催のオープン戦についても無観客実施を「お願いする」という。対応した巨人の星総務本部長は「我々としてはこの2週間のオープン戦については無観客であった方が良いとは考えています」と話した。巨人は3月3、4日に日本ハム戦(札幌ドーム)、6、7日にオリックス戦(京セラドーム大阪)、8日に阪神戦(甲子園)と敵地でオープン戦を行うが、対戦する3球団に対して今回の措置を説明し、理解を得る構えだ。
今回の決定の理由には、その後の公式戦への影響を防ぐ狙いもある。「3月20日のプロ野球開幕を予定通り迎えられるような環境をなんとか整えていきたいと考えた」と同総務本部長。今後の感染拡大は、約3週間後に始まる公式戦に波及する恐れもある。今週末については観客の数を減らして挙行という選択肢も検討されたが、中途半端な形を避け、無観客試合実施の結論が下された。
巨人以外主催のオープン戦の扱いについても、26日の代表者会議で対応策を協議する。この日、政府が示した基本方針を受け、斉藤コミッショナーやセ・パ両リーグの理事長と話し合ったという井原事務局長は「選択肢は予定通りか無観客か、やめるか、あといくつか」と話した。会議には同コミッショナーも出席するという。
代表者会議の1日前の決定、発表について星総務本部長は「なるべく早めに球団としての姿勢を示した方がいいのではないかと」と説明した。代表者会議の結論は不透明だが、巨人が先行して方針を明らかにしたことで、各球団とも無観客試合実施の流れになる可能性は高そうだ。