「オープン戦、ソフトバンク８－１ヤクルト」（４日、福岡ペイペイドーム）

　表情は晴れない。オープン戦初先発は、苦い経験となった。ヤクルトのドラフト２位・吉田喜（日体大）が、強力ソフトバンク打線にのみ込まれた。初被弾を含む２回２／３を４失点。「もう少し大胆に攻めればよかったです」と後悔だけが残った。

　慣れないマウンドに対応しきれなかった。硬さや見え方。立ち上がりにわずか６球で失点を喫し、低めへの意識はカウントを悪くするばかり。三回には中村晃に２ランを浴び、無念の途中降板となった。

　降板後、高津監督からこう投げかけられた。「調子の問題なのか、精神的な問題なのか」－。２日前のブルペン投球がよかっただけに、悔しさに唇をかむ。そして吉田喜は自らの現在地をしっかりと受け止めた。

　「両方です。技術も足りないし、メンタル的にも…強い相手だったので」

　悔しさを、胸に刻み込んだ。まだ始まったばかり。「経験として、次に生かしてほしい」と指揮官も言う。浴びたプロの洗礼を力に、即戦力右腕は次戦を見据えた。