「オープン戦、阪神３－０日本ハム」（６日、甲子園球場）

　球団最多に並ぶ６度目の開幕投手を決めている楽天・則本昂が、圧巻の１５０キロ締めで早くも準備万端をアピールした。中日を相手に５回１失点。わずか２安打に封じたエースの投球に「熱海温泉の露天風呂に入っているみたいにリラックスして見ていた」と伊藤投手コーチに、静岡の“名湯気分”を味わわせた。

　首脳陣の信頼を受け止める開幕デモ。「やりたいことはできたし、確認もできた」。納得の７０球だった。「最後のイニングだったので（エンジンを）吹かした」という五回にはギアチェンジ。２死から迎えた郡司への初球はこの日最速の１５０キロ。追い込んだ後は再び１５０キロの３球勝負で空振り三振に仕留めた。

　大役が重荷になることはない。この日も「１２球団、全部決まりましたよね？」とニヤリ。チームのエースが任される開幕投手は自ら望んだ重責でもある。「次は試すとかどうこうよりも、しっかりと結果を出して開幕を迎えたい」。残る登板機会で最終調整し、盤石の状態を整えて３・２０に向かう。