「高校野球は特別なのか」の声も 一時は無観客方針で大会会長「いろいろうかがいました」
日本高野連は11日、大阪市内で、19日に甲子園で開幕予定だった第92回選抜高校野球大会の臨時運営委員会を開催し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により大会中止を決定した。当初は無観客での開催を目指していたが、さまざまな声が届いていたことが記者会見で明かされた。
大会会長を務める毎日新聞社・丸山昌宏社長は、「意見はいろんな形でいただきました。『高校野球は特別なのか』とか、いろいろうかがいましたけども」とした。野球以外の高体連の各競技団体が大会開催中止を選抜高校野球に先んじて決めていた、という背景がある。
その上で、「これは、前回の運営委員会の時も、みんなで共通した認識として、我々としては大会を主催すると決めた以上、何とかこれを開催できるよう、ギリギリの努力をしてみようというところでこの前は一致した」と説明。「われわれはほかの団体がどういうことをされているかは別として、われわれとしてできることをやろうという共通認識を持って、無観客でということをお話させていただいた」とした。
同調圧力のようなものがあっての中止決断か、という質問もあったが、丸山社長は「ほかの団体から同調しろとか、どこかの圧力があってこうなったということは、私としてはないと思っています」とした。日本高野連の八田英二会長は「他のところからどうのこうの、ということは一つもございません。ただ、学校教育の一環である高校野球。これだけはずっと念頭において行動をしてまいりましたし、決断をしてまいりました」と振り返った。