【記者の目】4・24開幕へ 1カ月で世間を納得させられる対応策が施せるか
日本野球機構(NPB)は23日、都内で臨時の12球団代表者会議を開き、4月24日の開幕を目指すことを決議した。当初は最短で10日開幕を目指していたが、この日午前に行われた「新型コロナウイルス対策連絡会議」で専門家チームから「4月後半に始めてもらいたい」などの意見を受け、さらに2週間遅らせる決定を下した。また、現在行われている練習試合について、パは24日から、セは27日から、いったん打ち切ることを決めた。
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斉藤コミッショナーは会見冒頭で「何があっても(4月)24日に絶対開催するんだ、というような断定的な言い方は難しい」と話した。だが、5月開幕を想定しているかと問われ「してませんよ。24日です」と言い切った。その口調から、この日が揺るぎのないもののように受け取れた。
取り巻く状況が好転すればベスト。一方で、逆に振れる可能性も十分にあり得る。同コミッショナーは開幕できない想定としてオーバーシュート(感染者の爆発的増加)や、感染経路が不明な患者が急増することを挙げた。正式に開幕を決める際には、より慎重な目が必要になる。
22日、地方自治体からの自粛要請があった中で開催されたK-1は多くの批判にさらされた。4月24日に現在と変わらない感染状況の中で開幕するなら、相当な覚悟と準備が必要になる。この1カ月で世間を納得させられるだけの十分な対応策が施せるか。24日開幕実現への大きなカギとなる。(NPB担当・野畑圭司)