ヤクルト村上 熊本地震から4年…野球で活躍して恩返し「微力ですがお手伝いを」
ヤクルトの村上宗隆内野手(20)が14日、遠く離れた故郷へ思いをはせた。2016年4月14日、生まれ育った場所の景色が一変した。16歳で熊本地震を体験。あの日の記憶は、現在も戦い続ける理由の一つだ。
あれから4年の年月が流れた。当時は九州学院2年生。球団広報を通して「思い出すのも嫌なくらいの出来事でした」と回顧する。小学校の遠足などでも訪れ、日頃から自転車で近くを通っていた身近な場所。甚大な被害を受けた、天下の名城・熊本城の姿にもショックを受けた。
「少しずつですが復興も進んで、僕も微力ですがお手伝いさせてもらっています」
野球での活躍は、故郷への恩返しだった。昨年の契約更改時には、「来年はホームラン1本につき、熊本城(修復)に寄付しようと思っています」と決意。かつて抱いた志は夢へとなり、次第に目標に変わっていった。
今年でプロ3年目。野球選手としての歩みはまだ始まったばかりだ。「これから先もいろいろな困難があるとは思いますが、少しでも誰かの力になれる選手になりたい」。この日は自身のSNSで、復旧途中の熊本城の写真を掲載した。一歩ずつ前へ、明日へ。二十歳で背負う主砲としての決意と自覚は、行動をも変えていく。