松山聖陵・荷川取監督“言葉”を意識「最後の夏に勝ったところが一番強い」

 新型コロナウイルスの影響により、東京五輪は1年間延期、春の選抜高校野球をはじめとする、各競技の大会が次々と中止されている。四国でも臨時休校は続き、多くの学校で部活動は自粛、中止に。誰も経験したことのない状況が続く中、新3年生にとって最後となる夏へ、どのように向かうのか。甲子園出場経験もある高校野球指導者に聞いた。(4月4日取材)

 「気持ちを奮い立たせるような言葉で、子供たちが変わってくれないかな、と。いつもより言葉というものを意識しています」

 松山聖陵の荷川取秀明監督(38)は部員たちと同時に、自らの心も叱咤するように語った。

 春の県大会、四国大会が中止となり直近の目標が消えた。部員たちの中には「残念な気持ちの方がまだ強い」と、落ち込む者も多いという。昨秋は県大会中予地区2回戦で新田に敗戦し、四国大会を逃した。「このチームは経験が少なかったのでやらせてあげたかった」。3月の沖縄、5月に予定していた九州遠征もキャンセル。実戦の場はどんどんなくなっていく。

 しかし時間は限られている。少しでも早く前を向くために「いつも最後の夏に勝ったところが一番強い、と言っている。夏に向けてやれるだけやるぞ」と、普段よりも言葉に力を込めた。

 部内では手洗い、うがい、消毒、検温を徹底し、練習でもチームを2班に分けて時間差で練習。4月から入寮した新入生についても、関西、東海方面から来た生徒は当初、市内のホテルに宿泊させ、10日間ほど健康状態を確認した後に入寮させた。細心の注意を払い活動しているが、県内の感染拡大を受け、学校は14日から当面の間休校とすることを決定。夏へ我慢の時間は続く。

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