【ヨシさんの野球教室】“若手”の間は技術より体、追い込んでいい

 阪急、オリックスでエースとして活躍し、現役引退後も投手コーチとして数多くの好投手を育てたデイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(65)の野球コラム「ピンチはチャンス!ヨシさん野球教室」をお届けする。ステイホームが叫ばれる今、レッスンを中心に、役立つ情報、思い出話など幅広く語っていく。

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 プロのピッチャーは1年で、先発なら20試合以上、リリーフならその倍以上の登板機会があります。それを1軍のレベルの高いところで、何年も続けてやれるようになって、一人前と認められます。

 アマチュアは、中学3年生、高校3年生でエースナンバーを背負えるように頑張っているのだと思います。

 求められるレベルに応じて筋力、スタミナを鍛えるというのは、プロもアマも変わりません。ただ、中学生くらいからは、故障しないことが前提ですが、ある程度追い込んでいっていいと思っています。

 日によっては、メシも喉を通らないくらいの追い込みは、いいんじゃないでしょうか。アマチュア、そしてプロでも「若手」と言われている間は、技術よりも体。体力を優先させた方がいいでしょう。

 昔は「ウサギ跳び」という練習方法がありました。若い読者は分からないかもしれませんが、一般的にはつま先立ちで、かかとの上にお尻を落とす。両手は腰の後ろに組む。この姿勢で、ぴょんぴょん跳んで進む。書けば簡単ですが、めちゃくちゃしんどい練習です。

 以前は野球の練習と言えばこれ、というくらいメジャーな練習ではありましたが、より科学的な考えをトレーニングに取り入れるようになった結果、膝を痛める恐れがあるとして、ウサギ跳びという練習そのものはこの何十年か、ほとんど見られなくなりました。

 ただ楽天あたりでは、ちゃんとしたトレーナーがついた上で、故障の恐れを排除しつつ、ウサギ跳びに近い強化が期待できるジャンプ系のメニューも入れるようになってきました。

 ウサギ跳びにこだわる必要はありませんし、大前提として「やり過ぎて故障」は絶対に避けなくてはいけません。ただ、なぜ以前、ウサギ跳びが流行していたかと言えばずばり「キツい」からで、そこには鍛錬の効果があったわけです。折に触れてキツいメニューを入れることを、意識してやってみてください。

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