ソフトバンク・高橋礼 2回完全投球「1軍残るため死ぬ気で投げた」

 「ソフトバンク紅白戦、紅組0-7白組」(28日、ペイペイドーム)

 スイッチが入った高橋礼は見違えた。左太もも裏の故障後、初の実戦形式だった23日のシート打撃から中4日。「今日は真剣勝負で1軍に残るために死ぬ気で投げた」。昨季12勝を挙げた新人王も安泰ではない。置かれた立場を理解するからこそ結果にこだわった。

 二保、石川、バンデンハークと開幕ローテ候補のライバルが一通り投げ終えた六回から登板。先頭の周東を三ゴロに打ち取ると、続く今宮を見逃し三振に抑えるなど三者凡退。七回も松田宣をシンカーで3球三振に仕留めるなど3人で封じた。

 2回を完全投球。試合での登板は昨年11月17日のプレミア12決勝以来、193日ぶり。“復帰登板”で結果は残したものの、直球の最速は136キロ。「(出来は)まだ50パーセントぐらい。同じ136キロでも弱くなっている」と自己採点は高くはない。

 それでも工藤監督は、先発候補として計算しているか問われると「そうですね」とはっきりと認めた。コロナ禍で3カ月遅れたシーズンの開幕ローテ入りへ、大きく前進した。

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