BC福島・岩村監督「球団が危ない」脆弱な経営基盤、スポンサー収入なし
19日に開幕が決まったプロ野球に続いて、独立リーグでも開幕に向けた動きが出始めている。ようやく日常に戻ろうとしているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響は経営基盤が脆弱(ぜいじゃく)な独立リーグの球団、選手には負担が重くのしかかる。
ヤクルトや楽天、米大リーグでも活躍したBC・福島の岩村監督は2018年オフから球団代表として経営面も担っている。「BCリーグの球団に余裕はない。早く開幕をしないと危ないんじゃないか、というところがうちを筆頭にあると思う」と危機感は強い。
スポンサー企業からの収入が軸だが「コロナで大変で後回しになる。試合がなければ冠スポンサーもない」と嘆く。「入ってくるものがない。出ていく一方」と自らが設立した会社の資金で支えている。
選手の生活も苦しい。BC・栃木の江部達也社長によると試合がないため出場給がなく、球団から選手に支給されるのは1カ月10万円のみ。ロッテでプレーした岡田外野守備走塁コーチは「本当に厳しい。NPBの選手よりも、一年勝負。アピールの場がないのは死活問題」と選手の立場を思いやる。
独立リーグのチームは地域に根ざし、歩んできた。存続の危機にも岩村監督は「地元のためにやっていかなければ、われわれの存在意義はない。何とか次の時代につなぎ留めていきたい」と気持ちは折れていない。