「練習試合、西武５－７中日」（６日、メットライフドーム）

　新天地での開幕が待ちきれない。その思いを白球にぶつけ、西武の新外国人スパンジェンバーグが２打席連発だ。再開後の練習試合は３戦連発で計４本塁打。「ポジティブに捉えたいが、結果は気にしていない。シーズンにとっておけば良かった」と涼しげに振り返った。

　まずは四回１死一、二塁。山本の直球を左翼芝生席最前列に運ぶ同点３ランだ。「しっかり上からたたくことができたし、いい打撃ができた」。六回は左腕福からバックスクリーンへのソロ。「自分のゾーンに来た。ミスショットせずに芯で捉えられた」と笑った。

　自主練習期間で“変身”を遂げた。オープン戦は打率・１７４と低迷。「真っすぐに振り遅れないことを中心に調整してきた」。マシンと向き合い、ひたすら打ち込んだ。４月１２日には都内で第１子の長女が誕生。「家ではずっと娘と過ごしている。彼女といれば調子が上がってくるのかな」と目尻を下げた。

　２日の巨人戦（東京ドーム）で菅野から放った右翼席上部の看板直撃弾を皮切りに、中堅にも左方向にもアーチを架けた。３試合で９打数７安打の打率・７７８、４本塁打６打点と驚異の数字。名前も長い新助っ人は、首を長くして「６・１９」を待つ。