中日 2年目の梅津は斉藤和巳フォームで2桁星イケる
阪神のライバル5球団をチェックする開幕カウントダウン企画、最終回は中日から。2018年度ドラフト2位、今季2年目を迎えた梅津晃大投手(23)に注目する。開幕が延期されたことで巡ってきた先発ローテ入りのチャンス。将来性十分の本格派右腕だ。
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187センチの長身から投げ下ろす最速153キロの速球は威力十分。今季2年目を迎えた梅津が、将来のエース候補としてブレークの予感を漂わせている。
開幕が延期されたことで、開幕ローテ入りのチャンスをつかんだ。今春キャンプで1軍メンバーに入りながら、キャンプ終盤に右肘の張りを訴えてペースダウン。3月1日の広島戦(ナゴヤドーム)で1回3失点と打たれ、再調整となった。
開幕が当初予定された3月20日のままであれば、1軍での開幕ローテ入りはなかった。しかし、公式戦ではなく練習試合となったことで3月21日の広島戦(マツダ)で先発機会が巡ってきた。5回無失点と好投し、そのまま1軍に帯同して休止期間に入った。
休止期間中にはフォームの改良にも取り組みレベルアップ。「(元ソフトバンクの)斉藤和巳さんみたいに力感をなくして強いボールを投げたい」とイメージし、寮の自室で斉藤氏の現役時代の動画なども見て、研究していたという。
新フォームに手応えを得て臨んだ5月26日のシート打撃。休止期間を経て最初の実戦登板で、いきなり151キロをマークした。大島、ビシエド、京田、平田、高橋、郡司の6人を相手に、許した安打は高橋のポテンヒット1本のみだった。
東洋大時代は上茶谷(DeNA)、甲斐野(ソフトバンク)と同期。故障などもあって東都大学リーグでは1勝止まりだったが、4年時に楽天2軍との交流試合で好投。そのときの楽天2軍投手コーチが与田監督で、その後のドラフト指名へとつながった。
プロ1年目の昨季は初登板から3連勝。新人のデビューから3戦3勝は、中日では近藤真一(1987年)以来32年ぶりの球団タイ記録だった。指揮官が見込んだ潜在能力の高さは間違いない。先発ローテに定着すれば、2桁勝利も十分に狙えそうだ。