近大が練習再開 ドラフト1位候補の佐藤を阪神スカウト視察

 近畿大学硬式野球部が15日、奈良県生駒市内のグラウンドで練習を再開した。新型コロナウイルスの影響で、4月3日を最後に活動していなかった中、この日は自宅から通える選手35人が集合して個人練習で汗を流した。今秋のドラフト1位候補となる佐藤輝明内野手(4年・仁川学院)はロングティーなどで調整。プロからは阪神スカウト陣だけが視察に訪れて、佐藤に熱視線を送っていた。

 「今日は軽く体を動かしただけなんで。家にいるときも公園で軽いノックとかはやっていたので。今から慣らしていけばいいかなと思います。(外で打つのは)久しぶりですね。まあまあ、あんな感じかなと思います。でも外で打ててうれしいです」

 練習ができない期間は可能な範囲でウエートに励み「(体重は)ちょっと増えました。1、2キロ増えました。94キロぐらいです」と話す。さらに「家の中で可動性を広げる運動とかストレッチとかをやってました。股関節とか。あとは逆立ちとかブリッジとか。(逆立ちは)腕だけで支えるのでバランスがとれたり、安定性とかで何かいいことがあるんじゃないかなと」と新たな取り組みも行い、レベルアップに励んだという。

 関西学生野球連盟は春季リーグ戦を8月9日から1試合総当たりの勝率制で行う予定。佐藤はここまでリーグ戦通算11本塁打を記録。現在の関西学生野球連盟での通算最多本塁打数は、近大OBで巨人の二岡3軍総合コーチが記録した13本塁打で、佐藤はあと2本に迫っている。そのため、近大・田中秀昌監督は「リーグ戦でやるなら個人の成績もあるので。佐藤なんかは記録もかかってますから」と1番での起用も検討していくもようだ。

 阪神は畑山統括スカウトと、担当の渡辺スカウトの2人体制で視察。渡辺スカウトは「今日は初日なんで。試合でいいところを見せてもらえれば」と、今後も佐藤を追っていく構え。佐藤は「とりあえずは打たないと始まらないので。個人としてはしっかり打って、チームが勝てるように、勝たせるような活躍をしたいので」と意気込みを口にしていた。

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