日本ハム中田 4番の仕事打!逆転タイムリー、0行進は12回でストップ
「西武1-2日本ハム」(20日、メットライフドーム)
派手なガッツポーズはいらない。二塁ベース上、かすかに浮かべた笑みに4番の貫禄が漂った。苦しみながらも逆転劇で今季初勝利を飾った日本ハム。主役は中田だ。
1点を追う四回1死一、二塁。松本の143キロの直球を捉えた。「バットの先だった」と会心の当たりではなかったが、逆方向への鋭い打球は右翼手の頭上を抜きフェンスに直撃。走者2人が生還し、開幕から13イニング目にして、ようやく0以外の数字がスコアボードに浮かんだ。
前夜の開幕戦でチームは2安打完封負け。この日も終わってみれば5安打と波に乗れていない。「みんなでつないでくれたチャンスで打つことができ、その点を守り抜いて勝つことができて良かった」。投手陣の労もねぎらい、チーム一丸での勝利を強調した。
栗山監督は、開幕連敗の可能性から救った主砲に「若い選手もいて苦しんでいる中で、あそこでよく翔(中田)が打ってくれた。やっぱりチームの中心」と賛辞を惜しまなかった。
中田自身は前日にも二塁打を放つなど気を吐いているが、打撃の状態は「良くもなく悪くもなくという感じ」と慎重な態度だ。まだ2試合を消化しただけ。「これからも勝利に貢献できるように頑張りたい」と、大黒柱はチームのために粉骨砕身する覚悟だ。