ヤクルト快勝!好投のスアレス初勝利 山崎が3安打2打点
「ヤクルト6-1阪神」(24日、神宮球場)
神宮球場上空に大きく伸びた黒い雲は、次第に澄んでいった。連敗ストップを託したスアレスが6回2安打無失点の強きの投球でリズムを刻み、低空飛行だった打線は開幕戦以来の2桁安打で快勝。投打がかみ合い、高津監督笑顔の2勝目だ。
まずはマウンドにそびえ立った、先発・スアレスの快投が光った。150キロを超える速球と変化球の制球の安定さが、阪神打線を翻弄(ほんろう)。失点を喫したのは三回だけで、味方のミスから始まったピンチを併殺間の最少失点にしのぐなど、堂々の自責点は0だ。
「6回3失点以内のクオリティースタートを目標にしているので、それができてよかった。嶋選手と試合中もしっかりコミュニケーションがとれていたので、ピンチの場面でも嶋選手のリードを信じて投げることが出来ました。すごく気分がいいです」
今季初登板で、今季初勝利だ。スアレスの攻めの気持ちが、打線にもいいリズムを生んだ。まずは2試合続けての先発に抜てきされた山崎が、今季初の猛打賞でアピール。2本の適時打で2打点と勝負強さを見せつけ、「必死に食らいついて打ちにいきました」とホッとした表情を見せた。この日も早出特打で流した汗。練習は裏切らなかった。
また山田哲もマルチ安打と盗塁で存在感を見せつけると、青木も2安打2四球で全打席出塁した。坂口にも今季1号が飛び出し、快調の燕打線。高津監督を「出塁すらできていないので」と悩ませた苦悩を、わずか一日で吹き飛ばした。