オリックス【きょうは何の日】1994年 イチローが4安打!ついに4割超え
「近鉄4-12オリックス」(1994年6月29日、日生球場)
オリックス・イチローがついに3割の壁をぶち破り打率・407を記録した。
初回、右前打で・400に乗せる。ヒットショーは打席のたびに盛り上がる。2打席目は中前打で・402、3打席目の四球を挟んで、4打席目は中前打で・405。5打席目はまたも四球。最終6打席目はセーフティーバントを決め・407まであげて見せた。
今季3度目の1試合4安打。二十歳の若武者がシーズン63試合目での打率4割という偉業だ。
「あー、疲れた。とりあえず1回(4割到達)できましたね」
当時のデイリースポーツには次のようなエピソードがつづられている。
『前年には土井正三監督から2軍落ちを命じられ泣きじゃくったこともあった』
『甘い物が大好き。遠征先の宿舎では朝からケーキを食べる』
この年、イチローは130試合で210安打を放ち、打率・385で初の首位打者を獲得した。
また、この試合では二回に岡田彰布が中前打で通算1500安打を達成。
「意外にあっさり打てたな。積み重ねやからね。これからも1本1本やっていくだけやから」
スタンドに母、妻、息子が見守る中で記念の一打を放った。
当日のスタメンは次の通り。
(8)イチロー
(5)本西厚博
(D)タイゲイニー
(7)高橋 智
(6)小川博文
(9)藤井康雄
(3)岡田彰布
(2)高田 誠
(4)田口 壮
(P)星野伸之