ソフトバンク・千賀、復帰初星 18日遅れの“開幕”で決めた
「ソフトバンク4-3楽天」(7日、ペイペイドーム)
辛抱強く投げた先に白星が待っていた。右前腕の張りなどで出遅れていたソフトバンク・千賀が今季初登板を果たし、5回4安打3失点と粘った。「野手、中継ぎの人たちのおかげ」と控えめに言ったが、「本当に1軍の舞台で野球をやるのはいいな」と本拠地マウンドの感触をかみしめた。
自慢の剛速球は健在だった。立ち上がり、1番・茂木への4球目で自己最速に並ぶ161キロをマーク。続く内角速球で見逃し三振に仕留めた。ただ、一回はこの後走者をため、2点二塁打で先制を許した。
好調の浅村には三回に同点ソロを浴びたが、やられっぱなしでは終わらない。3-3の五回2死ではフォークボールで空振り三振。三者凡退で締めくくり、直後の味方の勝ち越しを呼び込んだ。
感謝を胸に投じた94球だった。2月から満足に投げられず、福岡県筑後市のファーム施設で長いリハビリに励んだ。「向こうのトレーナーさん、コーチに感謝したい。それが一番」と言う。首位楽天との本拠地6連戦の初戦でエースが帰還。大雨で被災した九州の人々を勇気づけたかった。反転攻勢の準備が整った。