徳島北・河野、腰の痛みで出場できず涙「悔いの残る終わり方」
「高校野球徳島大会・2回戦、鳴門6-3徳島北」(23日、オロナミンC球場)
昨秋の徳島県大会を制した第1シードの徳島北が、初戦で姿を消した。
主将でエースで4番の河野勇真投手(3年)が大会直前に腰を痛めて出場できない緊急事態。秋元啓志投手(2年)と荒木亮介内野手(3年)が継投でつないだが、昨夏甲子園出場の鳴門打線を抑えきることはできなかった。
「みんなの力になりたかったのに…悔いの残る終わり方に…」
中学からバッテリーを組む柏木爽吾捕手(3年)からは「勇真を徳島県で一番のキャプテンにする」と強い気持ちを伝えられた。試合に出場できなくても、ベンチで大声を張り上げ、笑顔でチームを鼓舞していた河野だったが、試合後、思いがあふれ、何度も涙をぬぐった。
7月に入り、腰の違和感を感じ始めたという。20日に医師の診察を受けた際には、痛み止めの注射を打ってほしいと願い出たが、医師からも、監督からも、チームメートからも「将来がある」と制止された。
今後は大学へ進学し、4年後のプロ入りを目指す河野。「プロへ行くことが監督やチームメートへの恩返し。自慢の教え子、自慢の仲間になる」と、涙声で再出発を誓った。