オリックス【きょうは何の日】2002年、山口和男が158キロ!日本最速タイ!!
「オリックス2-1ダイエー」(2002年7月29日、グリーンスタジアム神戸)
球場全体が異様な雰囲気に包まれた。球速表示板に示された『158』の数字。マウンド上で仁王立ちする山口和男が相手主砲・松中信彦を二ゴロに打ち取った瞬間だった。
1993年の伊良部秀輝に並ぶ日本最速158キロ。守護神・山口は1点リードの九回から登板。初球は153キロ、4球目についに到達した。
「(サッカー)W杯も終わり、きょうは“マンデーパ・リーグ”に花火デー。お客さんも入ってるしアップもランニングも軽めにしていました。記録を狙うときは体のキレとかできてないとダメですから。腕がちぎれるくらいに振り切って。体に悪いですよ。張りが残りそう」
春先から160キロ計画を始動。157キロは3度も記録していた。
「160キロは目標じゃない。上限はありません」
日本最速を体感した松中は「前にとびましたよ。1球目の方が速く感じました。低めだったし。やりがいあります。抜けていればもっとよかった」と日本最速打ちへ闘志を燃やした。
山口は九回を三人で抑え5セーブ目。チームを5連勝に導いた。
山口はその後、故障もあり、160キロを記録することはなかった。現在の日本最速は2016年に日本ハム・大谷翔平が記録した165キロ。
山口は引退後、オリックスのスカウトに就任。山本由伸投手、張奕投手、荒西祐大投手、佐野皓大外野手、広沢伸哉内野手、宜保翔内野手らを担当している。
当日のスタメンは次の通り。
(8)谷 佳知
(9)高見沢考史
(D)五島裕二
(5)スコット・シェルドン
(7)副島孔太
(3)フェルナンド・セギノール
(4)進藤達哉
(2)日高 剛
(6)塩崎 真
(P)小倉 恒