東海大相模・鵜沼が一発 異例の練習試合、プロ全球団スカウト46人熱視線の中
「練習試合、東海大相模6-3横浜」(31日、バッティングパレス相石ひらつか)
東海大相模と横浜が31日、夏の大会直前では異例となる練習試合を行った。東海大相模が今秋ドラフト候補の鵜沼魁斗外野手(3年)の一発などで勝利。NPB12球団46人のスカウト陣が集結するなど、公式戦さながらの熱気に包まれた。
単なる調整の意味ではないということは、両軍ナインの本気度でひしひしと伝わってきた。初回2死走者なしで打席には東海大相模・鵜沼。「うまくヘッドを立てて」とプロ注目左腕の横浜・松本の外角高め144キロに振り負けなかった。
逆方向である右中間へとソロアーチを突き刺すと、拳を握った。「(横浜戦は)気持ちの入りが全然違う」と約2週間前に痛めていた左手首の影響を感じさせず。全体練習を再開した6月14日以降、普段は木製バットを使い続ける。「最初からトップを作るようにして」と、この試合では金属バットに持ち替えても効果は表れた。
高校野球屈指の好カードが夏の公式戦直前に実現した。コロナ禍で県内校のみと練習試合を組む東海大相模・門馬敬治監督(50)に横浜・村田浩明監督(34)が依頼。1日開幕の神奈川代替大会にはスカウト関係者が入場できない方針もあり、バックネット裏には西武・渡辺GMやヤクルト小川GMら幹部も目立った。
東海大相模・門馬監督が「たった1試合なんだけど、ものすごい価値のある試合」と充実感をにじませれば、横浜・村田監督は「思った通りにやらせてくれない」と宿敵を称えた。今夏の公式戦では互いに勝ち進めば準決勝で対戦。極上のリハーサルに、そろって士気が高まった。