武田15点爆勝4強 平日練習時間50分もIT駆使の科学トレでカバー
「高校野球広島大会・準々決勝、武田15-3瀬戸内」(2日、しまなみ球場)
雷などのため順延となっていた準々決勝の残り1試合が行われ、武田が打線爆発し、瀬戸内に15-3で圧勝した。8日の準決勝(鶴岡一人記念球場)は高陽東-広陵、広島商-武田の対戦となった。
打って打って打ちまくった。武田が計17安打15得点で大勝した。
1点を先制された直後の二回、瀬戸内の先発・川本を攻め立てた。無死一、二塁の好機に6番・道下黎哉内野手(2年)の中前適時打で同点。後続も続き、この回一挙6得点で逆転に成功した。
三回も打線の勢いは止まらない。2死満塁から1番・住吉佑介内野手(1年)が走者一掃となる中越え適時三塁打を放つなど、7者連続安打を含む打者14人の猛攻で9得点。序盤で試合を決めた。
岡崎雄介監督(39)の指導の下、従来の高校野球の常識にとらわれない練習スタイルで実力をつけてきた。学校の方針で平日の練習時間はわずか50分と短いが、ウエートトレやITを駆使した科学的な練習法を取り入れ、カバーする。丸刈りの強要はなく、練習もほとんどが個人メニューに委ねられている。
同点打の道下は2年生ながら主将を務め、ポジションも内野だが背番号は1。岡崎監督によると、エースに全てを背負わせないようにという理由から1番は主将と決めているという。「主将も1番をつけることで自覚を持ってくれる」。ナインに「全員野球」をより意識させることで、一丸となって勝利を目指すことが武田野球のモットーでもある。
準決勝の相手は広島商。指揮官にとっては母校との対戦となるが、「今は武田高校なので関係ない。左投手をどう攻略するか。それに絞ってやっていく」と力を込めた。これまでの夏の最高成績は09年の16強。創部14年目の新興校が夏の頂点を目指して快進撃を続ける。