明石商・中森7回0封7K 要所でK斬り「本当に安定感ある」阪神・和田TA称賛
「高校野球兵庫大会・4回戦、明石商7-0小野」(4日、明石トーカロ球場)
昨年甲子園春夏4強の明石商が4日、兵庫大会4回戦で小野を八回コールドの7-0で下して16強入りを決めた。今秋ドラフト1位候補のエース・中森俊介投手(3年)が先発で7回を3安打無失点7三振と力投。視察に訪れた阪神・和田豊TAも称賛した。同大会は8強で全日程を終了するため、次戦が最終戦。兵庫全勝を手土産にし、甲子園交流戦に臨む。
8球団12人のスカウトが見つめる中、この日もエースとしての仕事を果たした。「(七回まで)接戦でしたが、その方が緊張感があって投げやすかった。気合が入りました」。今大会3戦連続、そして中1日での先発でも、中森はきっちりと7回を無失点に抑え、チームを勝利に導いた。
初回、いきなり2三振を奪う上々の立ち上がりを見せると、その後も要所で三振を取る安定感抜群の投球を披露。「浮いてしまう球があった」と高めをはじき返される場面もあったが、この日最速148キロの直球と多彩な変化球で、三塁は踏ませず。視察した阪神・和田TAも「本当に安定感があるよね」とうなずいた。
右腕は、全教科の平均評定が「8・5」という勉強家の一面も併せ持つ。最近では、夏バテ対策の一環として栄養学を勉強。中でもビタミンの摂取にこだわっており「パプリカとか野菜ジュースで補っています」という。この日の朝、疲れからか軽い夏バテの症状に陥ったが「すぐに治ったので大丈夫です」と笑った中森。最高の状態で野球をするための努力は惜しまない。
「最後まで自分が投げたいです」。目標に掲げる代替大会と甲子園交流試合の全勝達成に向け、エースが万全の状態でラスト2試合を迎える。