報徳学園が全試合コールド勝ちで有終の美 昨秋から兵庫で負け無し
「高校野球兵庫大会・5回戦、報徳学園9-1市尼崎」(7日、ベイコム野球場)
5回戦までの8強での打ち切りとなる同大会最終日で、報徳学園は大会4試合すべてコールド勝ちという有終の美を飾った。先発したエース・坂口翔颯投手(3年)が7回2安打自責0という好投。打線も効果的に得点を重ね、勝利の瞬間はマウンドに選手が集まり喜びを分かち合った。
「試合前に(マウンドに)集まるかという話になっていて、僕は反対で(笑)これで終わりでもベスト8で集まるのかと思っていて、まさか(みんなが)来るとは思わなかったので。(大会での目標は)勝つだけじゃなくて、圧倒して勝とうということで全試合コールドというのができて良かったと思います」
最速143キロ右腕の坂口は、キレのある直球を生かした投球で勝利に貢献。唯一の失点も、味方の失策が絡んでのもので最後まで安定感があった。大会中の負傷で出場できなかった三宅雄雅主将(3年)の分まで、報徳学園の意地を示した。大角健二監督は「本当にいいチームです。いい子が多いですけど、いい子で終わりたくなかったので、強いチームで、熱いチームで終わりたいと目標を掲げていたので。最高のチームでした」と選手を称えた。
昨秋の兵庫大会でも優勝し、今大会でも全勝したため兵庫では無敗。坂口は高校卒業後は大学に進学する。「今日は最後なので腕がちぎれても投げようと思っていました。ここで100点というと成長はないですが、合格点はあるかなと思います。大学に進学して、いずれはプロで活躍できる選手になりたいです」。ネット裏で見守った同校OBでもある広島・鞘師スカウトは「4年後が楽しみですね。伸びしろもありますから。4年後に名前があがるような選手になってもらいたい」と期待を込めていた。