ソフトバンク・千賀が4勝目 6回自責0も6失点に柳田から愛のムチも
「ソフトバンク8-7オリックス」(11日、ペイペイドーム)
ソフトバンクの千賀滉大投手が6回6失点ながら自責は0で、今季4勝目を挙げた。
味方打線から序盤に5点の援護をもらい、三回までは無安打投球。四回に1死二、三塁としたが、ロドリゲスをこの日最速の158キロで空振り三振に仕留め、続く西村からは持ち味の「お化けフォーク」で連続三振を奪ってピンチを脱した。
しかし、迎えた五回に不運が待っていた。先頭打者の打球を二塁手の川瀬がはじいてしまい出塁を許すと、さらに安打を浴びて無死一、二塁。この場面で迎えた山足を遊撃ゴロに打ちとって併殺打が完成するかと思われたが、遊撃手からの送球を川瀬がポロリとこぼしてしまい無死満塁となった。
若手内野手の2つのエラーで迎えたピンチだとしても、涼しい顔で抑え抜くのがエースの務めだ。だが、1点を返された後に3番の吉田正には適時打を浴びて5対2とじわり詰め寄られる。なお1死満塁。ここでT-岡田に最も打たれてはならない逆転満塁本塁打を許して、5対6とされてしまった。
「初回から感じは悪くなかったですが、五回のピンチで粘る事が出来ず悔しいです。その五回のピンチの後に、四球を出してしまったのは反省ですし、野手のみんなが初回から援護してくれたのに情けないです」
千賀は六回もマウンドに立ち、この回は三者凡退で乗り切った。するとその裏に柳田が逆転3ランを放ち、白星が舞い込んできた。
試合後、お立ち台に立った柳田からは「川瀬にはオマエは悪くない。千賀が悪いんだと何度も言いました」と愛のムチも飛んできた。ただ、それはチームメイトからもエースとして認められている証だ。「白星がつくことでピッチャーの気持ちは変わってくる」と工藤監督。チームから勝たせてもらった1勝だとしても、千賀には良薬となるはずだ。