プロ野球 新外国人選手の評価は?「巨人で目立つのはウィーラー」全体的には低調か

 プロ野球はシーズンの1/3を消化し、中盤戦へ突入している。チーム浮沈のカギを握る新外国人選手のここまでを振り返った。

 デイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「セ・リーグ首位の巨人でいえば、一番目立っているのは途中加入のウィーラー。パーラはあの本塁打数(4本)なら、最低3割(現在は・289)は打ってくれないと」と指摘する。ウィーラーは打率・291、6本塁打、15打点で3番も任されるようになった。

 一方、投手では菅野との2枚看板として期待され、3億4000万円の高年俸で期待値が高かったサンチェスはここまで3勝。現在はコンディション不調で2軍調整となっている。

 阪神は守護神を任されているスアレスが安定。野手はサンズの得点圏打率・500が光る。ボーアの7本塁打も上回り、9本塁打。関本氏は「ボーアの不振で開幕直後はどうなることかと思ったが、サンズは助っ人として普通の成績にはなりつつある。外国人を中心にチームがかみ合えば、上位を狙えるチャンスもあるんじゃないか」という。

 DeNA・オースティンは前評判通りの活躍を見せていたが、ハッスルプレーの代償で2度の登録抹消。ヤクルトのエスコバーは遊撃の守備でピンチの芽を摘み、チームに貢献しているが、関本氏は「課題だったセンターラインが、エスコバーの加入で強化された。もう少し打率(・287)があれば文句はないだろう」とした。

 下位に低迷している2チームでは中日が育成から昇格したA.マルティネス、ロドリゲスが成長。一方で広島は守護神として期待されたスコットが不調で2軍降格となり、開幕直後は1番を任されていたピレラもスタメンを外れる試合が増えている。外国人の不調も、最下位に低迷している一因といえそうだ。

 パ・リーグで最も目立っているのが今季から楽天でプレーするロメロ。昨季まで所属したオリックスではコンディション維持に苦労することもあったが、今季はリーグ6位の打率・321、15本塁打、35打点と活躍。2位と好位置につけるチームをけん引している。

 一方、同じく国内移籍組ではヤクルトからソフトバンクに加入したバレンティンはリーグワーストの打率・199、9本塁打、22打点。チームは首位だが、調子が上がらない。巨人から日本ハムに加入したビヤヌエバも18試合で打率・186、2本塁打と戦力になっているとはいえない状況だ。

 昨オフに最も注目された外国人といえるのが、現役バリバリの大リーガーとして期待されたオリックス・ジョーンズ。だが、ここまでは打率・236、5本塁打、23打点と低空飛行。チームも借金14と苦しんでいる。

 投手ではリリーフ投手の奮闘が目立つ。西武のギャレットは162キロをマークするなど威力ある直球を武器に、20試合の登板で防御率1・37。オリックス・ヒギンスも17試合の登板で1勝1敗、防御率1・06。楽天・シャギワはリーグ2位の24試合とフル回転している。

 ただ、全体的には低調。新外国人だけでなく、今季は昨季活躍した楽天・ブラッシュやロッテ・レアード、西武・ニールも調子が上がらない。セ・パともに打率10傑に入っているのはロメロだけ。本塁打、打点、投手では勝利数や防御率も上位は日本人選手が並ぶ。

 関本氏は「新型コロナウイルスの影響で調整も難しい面もあると思うが、コンディション維持に苦労している外国人も多い。DeNAのソトも調子がいまひとつ。全体的に、『この助っ人を見に行きたい』と、ワクワクさせるような選手が少ないね」と厳しかった。

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