オリックス 西村監督が事実上の解任 球団からの辞任要請受諾、中嶋2軍監督が代行

 「オリックス4-6西武」(20日、京セラドーム大阪)

 オリックスは20日、成績不振のため西村徳文監督(60)が辞任すると発表した。2年目の指揮となった今季は開幕から低迷。現在、5位・西武と7ゲーム差の最下位に沈み、自力優勝の可能性も消滅する危機に陥っており、球団からの要請を承諾する形となった。21日の西武戦からは中嶋聡2軍監督(51)が監督代行としてチームの指揮を執る。

 衝撃的だった。球団が西村監督に辞任を要請し、承諾されたことが発表された。西武戦後、湊球団社長と森川球団本部長から伝えられた西村監督は「選手たちの成長には手応えを感じていましたが、それを結果につなげることができなかったのは指揮官である私の責任」と胸中を吐露した。

 最下位に沈み、自力優勝の可能性消滅を間近にする窮状を踏まえての断。京セラドーム大阪で対応した福良淳一GMは「まだまだこれから巻き返しができるという判断で、こういう決断になりました」と説明。21日の西武戦からは中嶋2軍監督が指揮を執る。

 さらにコーチ陣の配置転換も敢行。平井正史1軍投手コーチが2軍投手コーチ、鈴木郁洋1軍バッテリーコーチは育成コーチへ。一方で辻竜太郎2軍打撃コーチ、斎藤俊雄2軍バッテリーコーチがそれぞれ1軍へ移り“テコ入れ”が図られる。

 “下克上監督”として再建を期待された西村監督。ロッテ監督時代の2010年はレギュラーシーズン3位からの日本一を達成。16年からオリックスのヘッドコーチなどを歴任し、昨季から福良前監督の後を受け、采配を振った。

 ただ浮上の兆しは見られず。今季は開幕から勝率5割以上が一度もなし。6月23日からのロッテ6連戦は史上初の同一カード6連敗の屈辱も味わった。今季53試合16勝33敗4分けで、借金は今季ワーストの17に。首位で並ぶソフトバンクとロッテには12ゲーム差。5位・西武にも7ゲーム差の惨状だ。

 今季67試合を残してのタイミング。21日の西武戦で敗れれば自力優勝の可能性が消滅する。巻き返しを図る“新生オリックス”の戦いに注目が集まる。

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