中嶋オリックス初陣星 監督辞任一夜、逆転再スタート「勝つだけ、やるしかない!」
「オリックス3-1西武」(21日、京セラドーム大阪)
勝利の瞬間、オリックス・中嶋監督代行は両こぶしを握りしめてガッツポーズ。右こぶしを突き出し、選手、スタッフと喜びを分かち合った。
前夜に代行就任を告げられたばかり。朝は舞洲に出向き、2軍の選手たちにあいさつ。大城、杉本の2人に「一緒に行くぞ」と声を掛け1軍昇格させ、そのままスタメンで起用した。4番には打率・118と低迷する中川を抜てき。中嶋カラーを色濃く出した。
ミーティングでは「前を向いてやるしかない。打者は凡退しても次。投手は攻めてくれ」とだけ伝えた。
新指揮官の思いに応えたのは不振にあえいでいたジョーンズだった。1点ビハインドの七回にはニールから同点弾。7月30日以来の一発に、助っ人も右こぶしを突き上げるガッツポーズで一塁ベンチを盛り上げた。八回1死満塁では宮川から決勝の左前2点適時打。新指揮官は「一発で雰囲気を変えてくれる。間違いなくこれぐらいは当たり前の選手」と信頼を口にした。
来日初のお立ち台に立った助っ人は「今日の1本で気持ちが晴れたのではなく、まだまだこれから試合は続いていくという気持ち」と巻き返しを誓った。
初陣を飾ったが、まだ始まったばかり。借金は16残る。
中嶋監督代行は「借金の数を見たら簡単に上の話はできないけど、目指さないと何も始まらない。絶対にいきます。勝つだけ、やるしかない!」と力を込めた。
前日までと同じチームとは思えない活気にあふれた。残り66試合、オリックスが再スタートを切った。