中日 大野雄の今季初完封で4戦連続完投!強竜の夏最大借金「9」から5割復帰王手
「中日3-0DeNA」(23日、ナゴヤドーム)
登場曲に合わせた手拍子に背を押されて向かった九回のマウンド。最後はこの日7つ目の三振で試合を締め、中日・大野雄は控えめに左拳を握った。今季初完封で4試合連続完投勝利。お立ち台での表情には自信がみなぎる。
「(完投は)ホンマに無理やと思ってたけど、投げない6日間で僕以外の選手が必死にプレーしているのを見てるうちにだんだん力がわいてきて、もう1回したいなと思っていました。3連勝がかかっていたんで、勝ててうれしいです」
三回終了時で三振は一つもなかった。「これで無理やな」。完投と同時にかかっていた4戦連続2桁奪三振の重圧が解け、余計な力が抜けた。テンポ良くアウトを積み重ね、9イニングを112球で投げきった。
4戦連続完投勝利は2006年に5戦連続をマークした佐藤充以来。左腕に限れば1994年の今中慎二、山本昌までさかのぼる。与田監督も「まさしくこれがエース。ベンチやブルペンを慌てさせない投球ができている」と賛辞を贈る。
チームも最大で「9」あった借金を「1」まで減らし、2位・DeNAと1ゲーム差に迫った。「まだ借金があるし、2位が目標ではない。ここで気を抜かずに行くのが大事やと思っています」。頼もしいエースが反攻の旗手に君臨し続ける。