奈良学園大が今季初公式戦で勝利 大畑ら4年生が攻守で躍動
「近畿学生野球秋季1部リーグ戦・第2節1回戦、奈良学園大6-5和歌山大」(11日、大阪シティ信用金庫スタジアム)
第1節は阪南大の棄権により不戦勝だったため、この日が今季初の公式戦となった奈良学園大が、接戦を制し1勝0敗と勝ち点獲得へ王手をかけた。
3-4と逆転された四回。なおも続く2死一、三塁のピンチで、最速147キロ右腕の大畑理暉投手(4年・履正社)が2番手で登板。「いつもなら1点差で緊張する場面も、思い切り投げることができた」と5回1/3を1失点に抑える好救援で勝利に導いた。
コロナ禍による自粛期間中、自身とじっくり向き合い「現状を見たときに、もしプロに行けてもこのままでは通用しないと思った」と社会人野球へ進むことを決意。もう一度しっかり鍛え直して、そこからプロ入りを目指す予定だ。
この日は、大畑だけでなくベンチ入りした他の4年生も躍動した。オープン戦で4番に座るも、打撃不振から今大会直前にスタメンから外れた大森蓮大外野手(4年・大商大堺)は、4-4の六回1死二、三塁で代打出場し、勝ち越しの2点適時二塁打を放った。
「酒井監督が昨日のミーティングで『4年の楽しそうにやってる姿が見たい』と言って下さったので、絶対に打ってやろうと思いました」と指揮官の期待に応え、笑顔を見せた。大森は卒業後小学校教師になるため、本格的な野球はこれが最後。ともに苦境を乗り越えてきた4年生全員で、大学野球の集大成を見せつける。