今秋ドラフト注目!近大・佐藤のリーグ記録王手弾に驚がく…阪神・和田TA「プロレベル」
「関西学生野球、近大4ー1関学大」(12日、皇子山球場)
近大がタイブレーク方式となった延長十回に3点を奪い、関学大を下した。今秋ドラフト1位候補の近大・佐藤輝明内野手(4年・仁川学院)は九回にリーグ通算12号の同点ソロ。2週連続で視察した阪神・和田豊TA(58)も大絶賛の一撃で、近大OBの巨人・二岡智宏3軍監督(44)が持つ新リーグの最多本塁打記録まであと1本に迫った。関大は京大に逆転勝ちで初勝利を挙げた。
快音が響き、プロ10球団のスカウト陣からどよめきの声が上がる。近大・佐藤が放った強烈な打球は、本塁から122メートルの中堅フェンスを越えてバックスクリーン直撃の同点ソロ。「打った瞬間、いったかなと思いました」。確信のアーチは、らしさ十分の一撃だった。
「(追い込まれていたが)三振のことは考えずに強く振ろうと意識しました」
1点を追った九回1死だ。そこまで佐藤の中前打を含む2安打無得点という流れの中、追い込まれながらも関学大・黒原の150キロ直球を捉えたリーグ通算12号。「いいところで追いつけたので良かったです」。起死回生の一発で期待に応えたところに、スター性を感じさせた。
前節は2試合で1安打。「フォームを修正しました。まだ完璧ではないですが」。この日観戦に来ていた父・博信さん(53)からは、毎試合のように打席の動画が送られており、それも修正に生かした。博信さんは「良かったですね。すごい当たりで驚きました」と喜んだ。
阪神・和田TAは「芯で捉えた打球はプロレベル。すごいパワーがある」と大絶賛。新リーグ記録に王手をかけた一打にも、佐藤は「そこへの意識は全くなくて」と平常心を貫く。持ち前のパワーに加え、ここぞの場面で放った輝きはドラフト1位候補に恥じないものだった。