「日本ハム１－２ソフトバンク」（１７日、札幌ドーム）

　日本ハム先発の上原健太投手にとって悔しい九回だった。ソフトバンク先発の東浜と白熱した投手戦を演じ、八回までお互いに０を並べたが九回に先に失点した。

　九回は無死から川島にこの日２つめの四球を与えた。中村晃の通算１０００安打となる三塁内野安打で一、二塁のピンチを招くと打席にはグラシアル。２球で追い込んだが、「完全に失投でした」と３球目のフォークを捉えられ、右前適時打を浴びた。挟殺プレーの間に失策が出てさらに１点を失った。

　１死二塁から、続く柳田を左飛に打ち取り、デスパイネを申告敬遠して降板。それでも、プロ入り後最長となる８回１／３を投げ５安打２失点と力投した左腕に本拠地のファンからは惜しみない拍手が送られた。

　試合後、上原は「九回を投げ切りたかった。（完投は）人生で一度もないと思う。どうしても乗り越えたかった」と唇をかんだ。

　また相手先発の東浜は、沖縄県・うるま市の同郷の先輩で実家も近く、憧れの存在だった。「東浜さんは昔から知っている。投げ勝ちたいという気持ちもあったし、ここまできるようになったんだと見せたかった」と話した。