履正社が甲子園で優勝旗返還 関本主将「途中で忘れました」も見事なスピーチ
「全国高校野球選手権大会 優勝旗返還式」が19日、甲子園球場で行われ、昨夏の「第101回全国高校野球選手権大会」で優勝した履正社が参加した。例年、夏の甲子園大会の開会式の中で実施されているが、今夏の選手権大会が中止となったことを受けて特例で実施された。
スタンドには無料で招待された一般客も入った中、昨夏の大会のダイジェスト映像がオーロラビジョンでも上映され、主将の関本勇輔捕手(3年)が優勝旗を返還し、レプリカを授与された。
式の中の選手あいさつでは、関本主将が「偉大な先輩方から受け継いだ優勝旗を甲子園球場で返すことができ、とてもうれしいです。来年はこの状況が少しでも良くなり、全国の高校生の大会が開催されることを願っています」などとスピーチした。
返還式後の囲み取材では、履正社・岡田龍生監督(59)は「1年たった今もよくできたなというのと、(選手が)よくやってくれたなと。優勝を引き継いで、今年も3年生がよくやってくれたなという気持ちです」と振り返った。関本のスピーチについては「良かったですね。見直しました。あれだけのこと覚えられるんやと」と関心していた。
その後、関本は取材でそのスピーチについて「(練習は)100回はやりました。でも途中で忘れました(笑)(覚えていた言葉が)飛んだんです。(そこから)考えました」と笑顔。ただ、実際に言葉を忘れたとは思えないほどのスピーチで、成長を示した。
関本はプロ志望届をすでに提出しており、ドラフト会議も迫っている状況。「お父さん(元阪神の賢太郎氏)がその舞台で活躍していたので、早く追い付きたいというか、その夢を叶えられるように。お父さんも高卒で入っていて、僕も高卒で入ることにこだわっているので、しっかりがんばっていきたいです」と力を込めていた。